自身、今後新規に力を入れていこうと決めているのがこのハタゲーム。

ただし、僕がやろうとしているのは東北や北海道を中心にしたロックゲームや、西日本で人気が上がってきたキジハタゲームなどの本格的なビッグロックゲームではなく、昨年や一昨年からアンソル紙面などでもちょこちょこやっているライトハタゲームで、誰でも手軽にエントリーできる港湾部や小磯からの小ハタゲームだ。


大型ロックや大型キジハタを専門に狙うとなると、まずは専用タックルが必要になるし何よりフィールドが限られるが、ライトハタゲームならメバルロッドの延長線上で十分可能であるし６月〜１０月いっぱいまで全国の広範囲なエリアで数種類のハタが狙える。



ということで次号アングリングソルト誌のロケのために今回は鹿児島へ遠征。
理由としては、ショアからハタだけでも最高6種目まで釣れているライトハタゲームの聖地とも言える場所だからだ。もちろん長崎や大分や福岡や佐賀でもハタは数種類釣れるし、山陰側なら北は富山まで、太平洋側でも千葉外房までは十分対象になる。

まあこの辺は次号アンソルでご覧いただきたいのだが、目論見通りTE74からTR85などのロッドで小ハタながら数種類をゲット。きっと初夏の海遊びらしい、手軽で楽しい展開を見ていただけるはずだ。

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ちなみにこれカサゴですが、非常に象徴的な写真なのでご紹介。

このポイントでは魚の活性が非常に低く、ビッグハタ用のワームリグではショートバイトが激発し、とうとうプロトのデカシュラッグのテールを食いちぎられ、ならばとメタルマル２８gを投入すると案の定でリアのブレードフックへヒット。ようするにテールにしかバイトしてこない（笑）


写真の獲物はカサゴではあったけど、ロケ中にも同様のことは何度もあり、やはり小ハタゲームにはメタルマルや尺ヘッドによるワインドや小型バイブレーションプラグが強く、ビッグロックと違ってバイト数が非常に多い小ハタを活性の変化に合わせて釣り分けるというライトな楽しさを思い切り味わえたロケとなった。





ところで、この記事に関して本ブログ読者の方から真摯なご要望があったので加筆します。
それはタックル詳細やリグバランスをちゃんと書いて欲しいというご要望です。




まず勘違いしていただきたくないのは、ロッドはメバル用やエギング用を使用するのですが、ラインシステムはメバリングやアジングとはやはり一線を画すということ。

当ブログを長らくご覧の方なら僕が以前からそのことに何度も触れていることをご存知でしょうが、昨今見始められた方は「ライトハタ」とか「メバリングタックルの延長で」というフレーズでラインシステムやバランスも同じと勘違いされる恐れがあるということです・・・。




ちなみに先日のライトハタゲームで僕が使用したタックルは以下の通りです。
これは今回のご指摘であえて次号アングリングソルト誌（８月発売号）へ送った原稿の一部を抜粋して掲載します。







　　　◾️当日のタックルデータ


　　　【PATERN1】

　　　ロッド:GRF-TE74フォーチュネイト

　　　リール:ダイワイグジスト2003

　　　ライン:ブリーデンライトゲームフロロ１号（５ポンド）もしくはPE0.5号

　　　スナップ:ブリーデン隣のアイツss

　　　ルアー:尺ヘッドD３〜５g　バークレイシュラッグミノー及びスライダーシャッド

 

　　　【PATERN2】

　　　ロッド:GRF-TR 93PESpecial

　　　リール:ダイワセルテート2506

　　　ライン:よつあみウルトラサーフ０．８号

　　　リーダー　フロロカーボン１６lb　FGノット　１．５m

　　　スナップ:ブリーデン隣のアイツS

　　　ルアー:メタルマル１９、レンジバイブ５０

 

　　   【PATERN３】

　　　ロッド: SWG-SPICE90ワイドレンジ

            リール:ダイワイグジスト3012

　　　ライン:よつあみウルトラジグマン１．２号

　　　リーダー　フロロカーボン２０lb　FGノット　１．５m

　　　スナップ:ブリーデン隣のアイツM

　　　ルアー:メタルマル２８、レンジバイブ７０









以上のようなものでやはり基本はロックゲームであり、あとは地域やロケーションに合わせてこれらのタックルを使い分けるということが重要です。この際に僕が気をつけているのは、仮に岩や藻などにスタックしても、使用するルアーフックを伸ばして回収できるようなタックルセッティングです。だからビッグロック用の大型シングルフックはパターン３のタックルでしか使用しません。フックが強いですからPE１号以上で無いとほとんどラインブレイクしてしまいます。

上のスペックを見てもお分かりいただけますが、シングルフックはフックを伸ばしやすい尺ヘッドのみで、あとはフックが比較的弱くて伸びやすいトレブルフックばかり使用し、スタックしても出来るだけ回収できるようにしています。

この辺が僕が提唱するライトハタゲームのキモになろうかと。
ロッドはPEスペシャルのようなメバルロッドであっても竿自体はかなり強いものなので、ラインシステムさえキッチリ押さえておけば不意の大物が来ても対処できます。

したがって、間違えてもメバリングリグやアジングリグの延長線のままややらないように気をつけて下さい。モノフィラメントラインを使用する際でも最低が５ポンドの世界であり、以前にソイゲームで何度も書いたようにベイトタックルであれば１０ポンドを使う世界なのです。






それからアンソル記事内にも書いているのですが、デイのハタゲームでは釣れるハタの種類が日中の釣り（昼行性の方が多いのです）であるがために、非常に多彩になりしかも大小入り混じって釣れてきます。

そこで始めようと思う方達に共通認識を持っていただきたいことが幾つかあります。

まずハタは種類によって成魚の大きさが全く異なるということ。これをハタなら皆同じと同質で捉えることはすこし乱暴です。

気をつけていただきたいのは、まあ滅多にはショアから釣れないのですが、クエ、マハタは１m以上にも育つ種だということ。それからキジハタは７０cm近いものも確認されていますし５０cm超えは珍しくありません。また全国各地で放流しているケースも多く、山口県下などでは３０cm以下はリリースとされていますので、自己規範とともに地域の漁業規則を知る事も重要です。


一方で、デイのライトゲームでよく釣れるヤミハタ（マハタの仔とよく間違えられる）やオオモンハタやアカハタやアオハタはあまり大きくなりません。概ね２０〜３０cmの魚です。オオモンハタは若干大きくなるものの、それでもだいたい４０cm止まりです。





僕も長い事を釣りに親しんでいますが、近年は様々な環境変化を含み、昔のように野放図にすべて釣っては持って帰るなどという事は出来なくなりました。

人生を素晴らしいものにしてくれる「釣り」という趣味を続けていくためにも、リリースを含めて「海を守る」という概念無しには釣りをする事は出来ません。僕は闇雲にキャッチ＆イートを否定しませんが、日本に明確なレギュレーションが無い以上アングラー一人一人の自己規範に頼るしかないのが現状です。


また皆さんすでにご承知でしょうが、根魚は持ち帰ると非常に絶えやすい種でもあります。
そこで、僕が提唱する「夏の昼間の大人の海遊び」であるライトハタゲームはリリース前提の遊びと割り切ったスマートゲームという認識を持って楽しんでいただければ幸いです。


「アカハタを好んで食べるお前が言うな」

と思われる方も居られるかも知れませんが、僕自身には魚種別に様々な自己規範があって、ハタの場合、食べるときは「年に2回オフショア釣る」と決めていますし、メバルに関してはまず持って帰る事がなくなりました。

それが正しい正しく無いではなく、何らかの自己規範が必要だと切実に思うからに他なりません。











最後に本音を言えば、我が国も1日も早く欧米並みの釣りライセンス制を導入する事と、それに伴う法整備。はっきりとしたレギュレーション並びに分かりやすいルール構築をして欲しいと切に願うものであります。





ホントに今のままでは情報提供する事さえ嫌になってしまいます・・・。